孤独な花と孤高の王子
翌日、出社するとすぐに開発室内の会議室に集合させられた。
なんでも、次期社長候補である現社長の息子のお披露目をするらしい。
…といっても開発室のメンバーはそんなものに興味を示さない変人ばかり。
その中の一人である私も、あくびをかみ殺してなんとかスクリーンに映る現社長の姿を見ていた。
『………では、次期社長候補を紹介させていただく。社内で見かけた際には、ぜひ厳しい指導をお願いしたい』
そう言ってスクリーン内から姿を消す現社長。
その代わりにスクリーンに現れた姿に、私は固まってしまった。