孤独な花と孤高の王子
5th Leave me alone〜篠宮誓の場合〜
―――生まれたときから将来が約束されている男なんて、そうそういないだろう。
父親の跡を継ぐために幼い頃から英才教育を受けさせられ、俺の周りには大人ばかりだった。
上手くこなして当たり前。
上手くできなければ叱咤の嵐。
上手くこなせば何でも買ってもらえる。
…それに気づいた俺は、必死に努力を重ねて欲しいものをすべて自分のものにしていった。
モノも金も、女でさえも。