孤独な花と孤高の王子





まただ。


この女は俺を必要としない。


…こんな気持ち初めてだ。


どうしたら、俺を求めるんだ?






「俺がいいって言ってるんだから甘えろよ。笹倉は甘え下手だな」


俺がため息混じりでそう言うと、彼女はなにも言わなかった。




まもなく食事が運ばれてきて、俺たちは会話もなく食事を進めた。
ゆっくりと箸を進める笹倉の姿は、なんだか見た目以上にか細く見えた。





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