孤独な花と孤高の王子
―――翌日。
「おとうさん、このあと真琴さんと出かけてきてもいいですか?」
病室で篠宮さんは義父にそう尋ねた。
義父は一瞬面食らったような顔をしたがすぐに笑みを浮かべる。
「もちろん。真琴ちゃんは休みの日も一日中ここにいてくれるから、ぜひ遊びに連れて行って欲しかったんだ。…よかったね、真琴ちゃん」
その言葉に、私は思わずそっぽを向いた。
すると、義父も篠宮さんも声を立てずにくすくすと笑う。
私はますます恥ずかしくなって顔を赤らめてしまった。