孤独な花と孤高の王子
………なんだそれ。
まるでもういなくなってしまうような言い方じゃないか。
明日にでも、すぐに。
そこで俺は気がついた。
この人はもう自分の終わりに気づいている。
そして、俺は親父さんの想いに応えなくちゃならない。
………“彼氏のフリ”をしているからじゃなくて、自分の気持ちに正直でいたかったから。
「…もちろんです。彼女は、一生幸せにしますから」
そう答えると、そこには一仕事を終えた表情の親父さんがいた。