意地悪なマスク。
夜に外歩いてたら不審者に間違われてもおかしくない!!
根暗くんがちょっとだけ反抗期に入ったみたいな感じだ…
いや、でも待ちなさいよ実亜…
もしかしたら今日だけかもしれない。
そうだ!!きっと風邪引いてるに違いない!
「これからよろしくね〜!!」
隣のマスクくんに勇気を出して話し掛ける。
怜香が『まずは挨拶!!』って言ってたし…
我ながらいい笑顔だったと思う。
しかし…
「……」
む、むむむっ無視ーーッ!!!
なによこいつぅ!!人がせっかく話しかけてやったのにー!
じわりと涙が浮かぶ。
……これだから人と関わるのは苦手なんだ。
無視されるのが一番辛いって事、この人分かってるのかな…
「うぅっ……」
半泣きで席についた私を彼はちらりと見て、
「…俺に話し掛けるなんて物好きな奴」
小さな声で呟いた。