心の中にはいつもキミがいた



そして、部活が終わる時間になった。




俺は大きな間違いを犯してしまった。




しつこく好きな女子を聞いてくる部員。




「誰だよ~!」


「お前、モテんのに彼女今までいないもんな。誰か好きなヤツいるんだろ」


「もしかして宮元か?」



宮元紗希。


キミの名前。



俺は動揺して、顔が赤くなるのを感じた。



「誰だよ」


「やっぱり柳本と付き合ってんの?」





普段、女の話を全くしない俺だから、ここぞとばかりにみんなに質問された。




俺はつい・・・・・・言ってしまった。



「あ~、もうそれでいいよ」








もうそれでいいよ。



その言葉に、羽根が付き、色が付き、パタパタと飛んでいく。







こうして・・・・・・


硬派な真木は実は柳本という彼女がいた。

体育館裏でキスをしていたらしい。







という噂になって、校内を駆け巡ることになる。




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