心の中にはいつもキミがいた
まだ来ないのかなと思ったら、キミが来た。
俺が体を起こすタイミングと、キミが声をかけるタイミングが同時だった。
「起しちゃった?」
キミはそう言って、いたずらっ子のような顔で笑った。
「起きてたよ。練習お疲れ」
「さっき、体育館にいたよね」
気付いてたんだ。
俺の存在に。
「ああ、男バスの部長と話してた」
「真木が体育館にいるって変な感じ」
キミは、俺の座っている机の横の椅子に腰かけた。