心の中にはいつもキミがいた
「いいの?」
キミは、カーテンで顔を隠し、目だけをカーテンから出していた。
「最後の花火終わったら、どこかで待ち合わせする?」
「うん!!みんなと別れてから戻るね。変な誤解されちゃったら困るでしょ?」
誤解・・・・・・されていい。
キミと付き合ってると噂されるなんて夢のようだ。
「別に俺は構わないけど・・・・・・お前が気にするならそうすれば」
冷たくそう言った俺に、キミは言う。
「昔はもっと優しかったのに」
今でも優しいよ。
俺は。
キミのこと、本当に大事にするし、泣かせたりしない。
キミが俺を選んでくれるなら、俺は一生かけてキミを幸せにする。
「じゃあ、金魚すくいの前はどう?私、やりたいし」
キミはにこっと笑って、机からおりた。
「わかった。金魚すくいの前で待ってる」