心の中にはいつもキミがいた
俺は、部室の扉の前で、空を見上げた。
一瞬雲に隠れた太陽。
速いスピードで逃げていく雲。
「紗希!!待って待って」
俺の耳に届いた名前。
“紗希”、キミの名前。
友達と楽しそうにはしゃぐキミを見つけた。
体育館へ向かうキミは、俺の存在なんか気付くはずもなく。
俺に、切ないキモチを残して、体育館へ消えていく。
どうしてくれるんだ。
この胸の高鳴りを。
キミを見ただけで、今日一日が幸せになってしまう。
それくらい
キミって、大きな存在。