REKKA~深紅の反乱
「ぱんつ。ぐはっ」

いらぬトドメを右ほおに受ける。

「ばか。レギンスだ」

アップにした髪。

横に垂らした髪に指をからめてくるくると巻き治す。

「可愛いなあって言っただけじゃないか。どうしていつも、ほめると、キレるんだか」

烈花はキッと渚をにらんだ。

烈花は『可愛い』と言われることが、ものすごく嫌いなのだ。

渚はそれを熟知している。

なのに、いつも、その言葉を浴びせかけるのだ。



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