REKKA~深紅の反乱

道が狭まって来る。

アイリーンじゃ、ちょっと通れないかも。

烈花が思ったころ、彼女は立ち止まった。

それから、道の横にあった巨石を押しのける。

と、そこに、通路がぽっかり空いた。

「入って」

言われて入る。

「ここは私の部屋よ」

部屋、らしい。

背後で巨石を再び、動かしている。

出入り口をふさいだ。つまり、ドアを閉めたようだ。

そして、部屋がふっと明るくなる。

部屋の四隅に置かれた電灯が、ついたのだ。

烈花は、言葉を失った。
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