REKKA~深紅の反乱
彼女でも、腕を回し切れないほどの、大きな木。

それは、イヤイヤをして、アイリーンの手から逃れようとしている。

「ねえ、開けて、魔女さん。お願いがあるんだから」

木は、いっそう暴れだして、

アイリーンは、思い切り、木に蹴りを入れた。

おおっ。

思っていると、木が、ピタリと止まる。

根を、地面に突き刺し、めりめりと音をたてて、木が強大化する。

小屋くらいに肥大して、その、動きを止める。

「・・・・・・」

「魔女さん!!」
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