REKKA~深紅の反乱
いや、細い椅子の上に座っているようだ。

「何を占えと?もしや、その人間の中の、宝石についてか?」

口調に似合わない、可愛い声で喋りだす。

「わかるのね。そうなの。この子から、その、宝石を取り出す方法を教えてもらいたいの」

ジーンは、椅子から降りて、こちらに近づいて来る。

紫色の目が、ずっと烈花を捕らえている。

そばに来ると、なめまわすように烈花を見ながら、ぐるっと烈花の周りをまわる。
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