ラフ
出会い
マジですか?
はぁはぁ・・・
一人のショートカットの女性が、とある焼き鳥屋の前でひざに手を当てて必死で息を整えていた。
ピリピリピリッピリピリピリッ。
携帯がブルブル震えながら、かばんの中で必死にその存在をアピールはじめた。
「・・・はい・・・あ、明日香?ごめん、今、店の前に着いた!」
電話をかけてきた主に謝りながら、店の扉をあけた。すると店員が元気よく迎えてくれる。
『奈緒おっそい!一番奥のテーブルんとこね』
あい、と返事をして電話を切る。少し汗がにじんできた額を軽く拭きながら、明日香の座っている席を探す。
「あ。奈緒!こっちこっち!」
奥に手を振りながら自分を呼ぶ人の姿が見えた。ふんわりパーマのロングヘア。くりっとした目が可愛い女の子だ。
「ごめんね、仕事が急に立て込んじゃって」
テーブルには明日香のほかに男性が2人いた。
「ほら、とりあえず座んなよ。生でいい?」
店員に飲み物をお願いする明日香。ふぅ、と座って一息つきながら、もらったお絞りで手を冷やす。
「あ、奈緒は2人のこと知ってる?」
唐突な明日香の問いかけにきょとんとしていると、けらけらと笑いながら明日香が続けた。
「あんたほんとに疎いよねー。二人はね、芸人なの。お笑い芸人」
言われてみると、どこかでみたことがあるような気がしないでもない。が、名前がまったく思い出せない。
「たなからぼたもちってコンビ。知らない?こっちが私の彼氏の堺香月。んで、そっちが相方の泉要。結構最近じゃいろいろテレビにも出てるんだけどね」
名前を聞いて、聞いたことがあるようなないような・・・と、頭をひねっていると、明日香に自己紹介、と振られた。
「あ、ふつーのOLやってます、伏見奈緒です。よろしく」
今日は彼氏が長くいないと、心配した親友の山科明日香がセッティングしてくれた、プチ合コン。ちょうど、彼氏の友達も、今、彼女がいないから紹介だけでも、とこの場を設けてくれたのだ。
一人のショートカットの女性が、とある焼き鳥屋の前でひざに手を当てて必死で息を整えていた。
ピリピリピリッピリピリピリッ。
携帯がブルブル震えながら、かばんの中で必死にその存在をアピールはじめた。
「・・・はい・・・あ、明日香?ごめん、今、店の前に着いた!」
電話をかけてきた主に謝りながら、店の扉をあけた。すると店員が元気よく迎えてくれる。
『奈緒おっそい!一番奥のテーブルんとこね』
あい、と返事をして電話を切る。少し汗がにじんできた額を軽く拭きながら、明日香の座っている席を探す。
「あ。奈緒!こっちこっち!」
奥に手を振りながら自分を呼ぶ人の姿が見えた。ふんわりパーマのロングヘア。くりっとした目が可愛い女の子だ。
「ごめんね、仕事が急に立て込んじゃって」
テーブルには明日香のほかに男性が2人いた。
「ほら、とりあえず座んなよ。生でいい?」
店員に飲み物をお願いする明日香。ふぅ、と座って一息つきながら、もらったお絞りで手を冷やす。
「あ、奈緒は2人のこと知ってる?」
唐突な明日香の問いかけにきょとんとしていると、けらけらと笑いながら明日香が続けた。
「あんたほんとに疎いよねー。二人はね、芸人なの。お笑い芸人」
言われてみると、どこかでみたことがあるような気がしないでもない。が、名前がまったく思い出せない。
「たなからぼたもちってコンビ。知らない?こっちが私の彼氏の堺香月。んで、そっちが相方の泉要。結構最近じゃいろいろテレビにも出てるんだけどね」
名前を聞いて、聞いたことがあるようなないような・・・と、頭をひねっていると、明日香に自己紹介、と振られた。
「あ、ふつーのOLやってます、伏見奈緒です。よろしく」
今日は彼氏が長くいないと、心配した親友の山科明日香がセッティングしてくれた、プチ合コン。ちょうど、彼氏の友達も、今、彼女がいないから紹介だけでも、とこの場を設けてくれたのだ。