ラフ
一緒に出るのはまずいと、嫌がる泉をなだめて、先に自分が家を出た。
泉の家から、家までは余裕で歩いて帰れる距離だったので、ゆっくりぶらぶらと商店街を歩きながら、家へと向かった。
「あ、ご飯。どうしよっかな」
ボソッと呟いたとき、後ろから声をかけられた。
「一緒に食べよーや」
立ち止まって振り返ると、みたことのある顔があった。知り合いではないはず。でも、どこかでみた気がする。
が、知り合いではないので、自分に声をかけたのではないだろうと思い直して、そのまま無視して歩き出した。
「ちょちょ!ひどいなー」
肩をつかまれた。知り合いではないはずだが、止められた。ということは、自分が忘れてるだけで、やっぱり知り合いだったんだろうか。
「私?」
聞くと、うんうん、と頷かれた。その顔をみて、はっと思い出した。
「あ!ピースの高松さん!」
そうそう、と思い出した。何度か見かけたことがあったはずだ。
テレビで出ているのを見たことがあったのだ。
「な、ご飯まだなんやろ?やったら一緒に食べようや」
顔はいいし、面白いし。人気もあって今はトップクラスの芸人さん。
・・・なんでこんな数日の間に、周りが芸人だらけになんねん。
「や、いいっす」
きぱっと断る。あんまり、高松のいい噂を聞いたことがない。女にだらしがないとかなんとか。実際、本人を知っているわけじゃないから、なんともいえない。けどなんとなく、直感的に、噂は間違いじゃないと悟った。
それに、前ならともかく。今は泉という彼氏もいる。
ナンパなんかに引っかかっていられない。
泉の家から、家までは余裕で歩いて帰れる距離だったので、ゆっくりぶらぶらと商店街を歩きながら、家へと向かった。
「あ、ご飯。どうしよっかな」
ボソッと呟いたとき、後ろから声をかけられた。
「一緒に食べよーや」
立ち止まって振り返ると、みたことのある顔があった。知り合いではないはず。でも、どこかでみた気がする。
が、知り合いではないので、自分に声をかけたのではないだろうと思い直して、そのまま無視して歩き出した。
「ちょちょ!ひどいなー」
肩をつかまれた。知り合いではないはずだが、止められた。ということは、自分が忘れてるだけで、やっぱり知り合いだったんだろうか。
「私?」
聞くと、うんうん、と頷かれた。その顔をみて、はっと思い出した。
「あ!ピースの高松さん!」
そうそう、と思い出した。何度か見かけたことがあったはずだ。
テレビで出ているのを見たことがあったのだ。
「な、ご飯まだなんやろ?やったら一緒に食べようや」
顔はいいし、面白いし。人気もあって今はトップクラスの芸人さん。
・・・なんでこんな数日の間に、周りが芸人だらけになんねん。
「や、いいっす」
きぱっと断る。あんまり、高松のいい噂を聞いたことがない。女にだらしがないとかなんとか。実際、本人を知っているわけじゃないから、なんともいえない。けどなんとなく、直感的に、噂は間違いじゃないと悟った。
それに、前ならともかく。今は泉という彼氏もいる。
ナンパなんかに引っかかっていられない。