ラフ
結局、朝までと言っていた高松自身が、眠たい!という理由で、4時頃にお開きになった。高松はちゃっかり女の子を1人お持ち帰りしていた。


「泉さーん、泊めてくださいー」

後輩2人が泣きついてきた。2人とも住んでいるところはちょっと離れていて、タクシーで帰るには結構なお金がかかる。残っていた女の子3人も、家を聞くと、結構離れていて、タクシーで帰るには厳しい距離だった。

「・・・仕方ない、うち来るか」

全員引き連れて、家に帰った。朝から用事があるからと、全員9時までには家を出てもらうとだけ断っておいた。いくら部屋が大きいといっても、さすがに6人が寝られるほど大きくもなければ布団もない。

「とりあえず、なんか飲むか?」

しかし、冷蔵庫の中にあるのはお酒だけ。後はインスタントコーヒーくらいだ。
後輩がおいてあったゲームを発見する。

「あ、泉さん!コレやってもいいっすか?」

お好きにどうぞ、というとみんなゲームに夢中になった。

「とりあえず、俺一眠りすっから。帰るときはテキトーに帰ってくれていいよ」

そう言って、寝室へと向かった。携帯のアラームをセットして、着替えて、布団にもぐりこんだ。昨日とはちがい、1人で布団に入ってたもんだから、妙に布団が冷たく感じた。


うとうとしていると、人が入ってくる気配がした。

「誰・・・?」

少し体を起こすと、そこには愛がいた。

「泉さん、私も眠いから、一緒に寝ていい?」

愛がベッドに乗ってきた。
こっちは眠いってのに、邪魔する気かと、少しイラついた。

「俺、男ですよ?だめに決まってんじゃないですか」

昨日の自分の行動はだめじゃないのかといわれると、完全にだめだが、それより、今は、奈緒がいるのに他の女と同じ布団で寝るなんて、ありえない。

「悪いけど、布団なら向こうの部屋にあるし、そっちで寝てくれる?」
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