騎龍 ~あなたを守る一匹の竜になる~


――――――。


「ただいま・・・。」
俺がそう言うと母さんが出てきた。
「お帰り。・・・直也?直也!?あなたなんで女の子連れて帰ってるの!?しかも・・・気を失った子を!!!」
(あーあ。久しぶりに母さんの心配性が出た・・・。)
「紫鋼公園に倒れていたから、あぶねぇと思って。」
(こう言っとけばさすがの母さんも大丈夫だろ。)
「そうなの?じゃあ、早く横にしてあげなさい。」
「わかってるよ。」

階段の中間部分まで上ると、後ろから母さんが言ってきた。
「直也~!やましいことしないのよ~(笑)!!」
(・・・そっちのこともわかってるって。)
「ハァ・・・。」

俺は階段を上がりきり、自分の部屋に入った。
そして、佐々木 由良を自分のベッドにおろした。

そして、不意に思った。
「そういえば、こいつの顔見てなかったな・・・。」
(見てみるか!!)
少しの好奇心に負けた。
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