だからキスして。
やっぱり彼女はハッキリしていて面白い。
オレのことが嫌いになれば、ハッキリそう言うだろう。

逆にオレの方が女々しくすがったりして…

なーんてな。

真奈美の意見はオレにとってシンプルでわかりやすかった。
言葉の表面だけを見れば、だけど。

実際は違うかもしれないけど、別れる時は泥沼にはならないだろうな。

風呂から上がって、タオルを身体に巻いたままオレ達はベッドに座って
部屋の冷蔵庫から買った缶コーヒーを飲みながら話しを続けた。

「ねぇ…結局、監禁されてたって女のコはどうなったの?」

「噂によると、精神的にヤバい事になって病院送りになったって聞いたよ」

「ふぅん…」

「半年も監禁されたら頭もイカれるんじゃないか?」

「わかんないわよ~案外、二人からすれば純愛だったかもしれないし。真実なんて他人からみたら全然わかんないものよね」



──今のオレ達みたいに?

それはそうかもな。

真奈美が可愛い女のコで、どこかに閉じ込めたくなるような子だったら…

宝物だったら

監禁男の心理も理解できるかもしれない。

あいにくオレは度胸がないのでやらないけどね。

コソコソ真奈美とセフレやるのが精一杯。
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