純愛☆
“ゴメン いつのまにか寝てしまってた”


…本当にそう?私の事避けたんじゃないの?…


少し疑いながらもその言葉を信じる。


“あとどれ位で着く?”

“1時間位かな”


トオルを独占してメールが出来る時間も

あと少しか…


“昨日は長い間メール付き合ってくれて ありがとねとっくに約束の次のバス停過ぎてたでしょ?”

“気付いてたんや”

“うん”

そりゃ気付くよ。ずっと時計ばかり気にしてメールしてたんだから…。


今頃電車に揺られているのかなぁ…
そんな事を想像していると

“今、オレの隣に座ってるおばさん、口開けて寝てるよ”

普通の何気ないメール。 内容なんてどうでもいい。


トオルとメールでも繋がっていれる事が幸せだった。


今、彼の横に座っているそのおばさんが羨ましかった。



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