恋の一方通行
でも私は話し掛ける事をためらった
私と隼人は友達じゃない
ただの…知り合い
私は人だかりに背を向け教室に向かおうとした
「ユー姫チャン!!」
誰かに呼び止められた
振り向くと愛しい人だった
「今日の昼休み、屋上に来て!!!」
『分かった。』
隼人は「告白か?」なんて冷やかされてる
はぁぁ…
そんな訳無いじゃん
私はもう期待しなくなっていた
自分を守るために殻に閉じこもって
少しは隼人に依存しなくなっていた
少し寂しい気もするが
良かったのだろう…
私は一言、返事をすると
振り向かずに教室に向かった