魔女サマとペガサス


とりあえず、ペガサスにされるなんて間抜け極まりない呪いは見たことがないから、アタシは本を漁って薬の調理法を調べることにした。


根底は同じだけど、変化する呪いは変身後の姿によって微妙に煎じ方が変わってくるの。



「ねえ魔女サン、その本面白いんです?僕にも何かクダサイ」

「うるさい。今薬のこと調べてるんだから黙ってて」

「でももう夜ですよー。ずっとそうしてるじゃないですか。体に障ります」

「えっ?」



言われてはっと、周りを見回す。


が、窓一つない書庫でそれは無駄な所作だった。



「僕、時計持ってますよ」

「見せて。…うそ、もうこんな時間?」

「お腹がすきました」

「ちょっと待ってて。今作る…、ってなんでアンタにアタシがご飯なんか作らなきゃいけないのよ!新妻か!」

「えっ、新妻!?結婚する気になりました?」

「なんでよ、そんなワケないでしょ!!」










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