魔女サマとペガサス
ごりごりごり、と魔法で浮かせた鉢で薬草をすりながら、アタシは記憶をもとに薬を作っていく。
見るしかできないペガサスは、後ろをうろうろしては何かすることはないかとアタシに聞いた。
「あ、じゃあ昨日のキノコとって。あとうさぎの肉」
「ううううさぎさん!?」
「ジョーダン」
見ていて気持ちいいほどのリアクションを返してきたペガサスは、うう、とへこみながらキノコを差し出した。
ラプが鍋の横でせせら笑っている。
やっぱりあの子ペガサスのこと嫌いなんだわ。
だけどそれには同感。
「なんだかひどいこと考えてません?」
「毒殺しようだなんて考えてないわよ」
「ど、毒殺…!! あ、アナタに殺されるなら、」
「それ以上言ったらほんとに飲ませるわよ」
また気持ち悪いことを言おうとしたペガサスを事前に止めた。
まったく、一体どういう思考回路してるのよ。