魔女サマとペガサス
*
「……で、アンタ何なのよ。何でペガサスが喋るわけ?」
あれからしばらく殴ったりひっぱたいたり突き飛ばしたりして、やっとペガサスは落ち着いた。
落ち着いたのはお前だろって?
だまらっしゃい。
怪しいペガサスの横で、ラプンツェルが椅子の上で丸まって欠伸をした。
「呪いにかけられた王子です」
そのラプンツェルを温かく見守りながら、ペガサスは言う。
…たてがみがボサボサになったペガサスが。
そして多分、コイツ今にっこり笑った(当社比)。
「…は?」
「呪いにかけられた王子です」
「いや聞こえてるし」
てかどんな呪い。