魔法の戦士《bellator》
ビュッ、

テナが攻撃をする。


ふわっ。

テナの攻撃を受け流す。

「デヴォヴィオ・イニティウム《始まりの魔法をかけよう。》」

テナの耳元で囁く。


ビュッ、

再び攻撃を受け流す。

「アクア・ヘス《水の柵》」


ガシャンッ、

テナが氷の檻に捕まる。


ガキンッ、ガキンッ、

何度も攻撃をするが壊れない。


「あれ?

体の自由が効くわ…」


「その檻の中でだけお前は全ての存在であり、全ての存在でない存在でいられる。」

「え?」

「つまり、悪魔ではない。


始まりの魔法とは全ての存在であり全ての存在でない存在を現す。


さて…テナ。

本当に良いんだな?」


「ええ。

もちろんよ。」


「ラピオ・ファラシス・ディタボロス・スペス・ファラシス《偽りの悪魔の偽りの希望を奪え》

ファラシス・アンブロシウス・ジャセオ《偽りの神にて無力な存在》

アイン・デヴォヴィオ《無の魔法》」



幸大が手のひらをテナに向ける。


「初めてなんだから優しく頼むわよ?

マギア・ベラトーラ《魔法の戦士》さん。」

テナが微笑む。

「ラストロ・ディタボロス《悪魔の浄化》」


ゴウッ、

テナを一瞬、光が包み込んだ。



パキィンッ、

氷の檻が割れてテナが落下する。
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