魔法の戦士《bellator》
ヒュッ、

「ん?」

ガシッ、

「な!?

私の槍を掴んだだと!?」

翡翠が現れる。

「この程度で私を殺せると?」

バラッ、

槍がただの札に戻る。

「貴様もこの雑魚も…役立たずだな!」


ドガッ、

幸大を蹴り飛ばす。

「幸大!?」

翡翠が叫ぶ。

「幸大、早くいつもみたいに戦いなさいよ!」

圭が叫ぶ。


「ダーリン!?」

バキッ、

幸大はさらに殴られる。


「幸大、危ないですの!!」


酒呑童子は光の集まった手のひらを至近距離で幸大に向ける。


「死ね、愚かな者よ!」



ドゴォンッ、

爆発を起こす。

煙で幸大の姿は確認できない。


スッ、

「え?

テナ!?」

テナが立ち上がる。


「もう平気よ。


反撃しなさい、幸大!」

テナが叫ぶ。


「アウラ・ハスタ《風の槍》」


ビュアッ、

煙を吹き飛ばしながら槍が酒呑童子に向かっていく。


ビッ、

「くっ…」

酒呑童子がかわすが避けきれずかすめる。



「オラァッ!」

バッ、

煙が消えた瞬間に幸大が殴りかかる。


バキッ、

「ぐっ…」

ガシッ、

殴った手を酒呑童子が掴む。



「たかが人間が私を殴るとは!!」

ガッ、

酒呑童子は幸大の首を持ち上げる。

「ぐっ…」

幸大は息ができない。
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