魔法の戦士《bellator》
昼休み
屋上への階段
「あれ?」
幸大が屋上のドアノブを回して首を傾げる。
「どうしたの?」
委員長が言う。
「いや…
開いてる。」
「誰か使ってるのかしら。
たまに美術部が使ってるから…」
ガチャッ、
「…誰もいないのか?」
屋上を見渡した。
「あ!!」
委員長が声をあげる。
「あらあら。
自殺志願者かしら?」
テナが言う。
フェンスの向こう側に一人の少女が立っていた。
「…。」
少女は力のない目で見つめる。
「おい、自殺する気か?」
幸大が言う。
「そうです。」
「理由…聞かせてくれない?」
委員長が言う。
「理由を話したら、貴女は私を救ってくれますか?」
「救うって…何から?」
委員長が言う。
「貴方は私の話を信じないし、話しても救ってくれない。」
「そんなこと…」
「世の中なんてそんなもんだよ。」
幸大が言う。
「…貴方の言う通りです。
救われないなら、せめて、逃げたい。
だから、死ぬんです。」
「ちょっと待ちなさいよ!
あんたも止めなさいよ!」
委員長が幸大の肩を揺する。
「べつに死にたいって言ってるんだから死なせてやれよ。」
「何言ってんのよ!!」
屋上への階段
「あれ?」
幸大が屋上のドアノブを回して首を傾げる。
「どうしたの?」
委員長が言う。
「いや…
開いてる。」
「誰か使ってるのかしら。
たまに美術部が使ってるから…」
ガチャッ、
「…誰もいないのか?」
屋上を見渡した。
「あ!!」
委員長が声をあげる。
「あらあら。
自殺志願者かしら?」
テナが言う。
フェンスの向こう側に一人の少女が立っていた。
「…。」
少女は力のない目で見つめる。
「おい、自殺する気か?」
幸大が言う。
「そうです。」
「理由…聞かせてくれない?」
委員長が言う。
「理由を話したら、貴女は私を救ってくれますか?」
「救うって…何から?」
委員長が言う。
「貴方は私の話を信じないし、話しても救ってくれない。」
「そんなこと…」
「世の中なんてそんなもんだよ。」
幸大が言う。
「…貴方の言う通りです。
救われないなら、せめて、逃げたい。
だから、死ぬんです。」
「ちょっと待ちなさいよ!
あんたも止めなさいよ!」
委員長が幸大の肩を揺する。
「べつに死にたいって言ってるんだから死なせてやれよ。」
「何言ってんのよ!!」