魔法の戦士《bellator》

「私は、一年四組の

塩見、奈々です。

理由は信じてもらえないと思います。」

「おい、こちとら魔法使いだ。

そんくらいのレベルなら信じるし、

この委員長は魔法使いも悪魔も簡単に信じるんだぜ？」

「…あの、

私、両親を人質に取られてるんです。」

「人質に？」

「はい。

それが…人間じゃない化け物なんです。

信じられないですよね？」

「いや、心当たりがある…

続けてくれ。」

幸大が言う。

「その化け物に言われたんです。

人質を助けたければ、人間を殺せ

と。

殺した人間の数が人質の年齢に達したらまず一人。

また、０から数えて殺した人間の数が人質の年齢に達したらもう一人を返す…と。


当然、、できません。

でも…どうしたら良いかわからなくて…

だから、いっそ死んで逃げだしたかった…」


「幸大…その化け物って…」

「ああ。

鬼の中には人間を利用して遊ぶ奴らも多いからな。



わかった。」

「何が…ですか？」

「俺にはお前を救うことができる。」

「え？」


「だけど、それが危険なことだってわかるよな？

最悪、命を落とす。」


「はい。」

「じゃあ、お前を救う代わりに、お前は何をくれる？」