魔法の戦士《bellator》
王子と姫
土曜日という休日を明日に控えた今日



幸大のアパート


幸大の携帯がなる。

ディスプレイには『かりん』の文字。

「もしもし?」

『幸大ですの?

可鈴ですわ。』

「久し振りだな、姫。」

『幸大、いつまで昔のニックネームで呼んでますの?

私は、可鈴ですの。』

「知ってるって。

で?

俺に用か?」

『そうですの。

明日、そちらに行きますの。

でも、そちらの町の道とかはわかりませんの。』

「駅まで向かえに行けば良いのか?」

『来てくれますの!?』

「何驚いてんだよ…」

『だってあの幸大が言ってますの!!』

「で、時間は?」

『明日の11時頃にはそちらに着きますの。』

「わかった。

委員長も誘おうか?」

『委員長…?

もしかして圭のことですの?』

「ああ。」

『私だけでなく圭までニックネームですの!?』

「そこはどーでも良いだろ。」

『どーでも良くないですの…


まぁ、確かに幸大と2人きりと言うのも捨てがたいですが、いつもの3人もいいですの。

圭への連絡はお願いしますの。』

「わかった。

ところで、住む場所は決まったのか?」

『まだですの。』

「じゃあ何で明日来るんだよ…」

『直談判しに行きますの!』

「なぜ、嬉しそうなんだよ…」


『秘密ですの。』
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