魔法の戦士《bellator》
「移動教室とかって必要ないだろ。」
幸大がぼやく。
「理科の実験なんだから教室だと危ないでしょ?」
委員長が言う。
「理科なんぞいらん。」
「実験は楽しいですの。」
姫が言う。
「実験だけだ。
そのあとのレポートみたいなのはいらんだろ?」
「幸大、昔からレポート類は出さないわよね。」
「違う。
出しても返されるんだよ。」
「当然ですの。
考察のところには
何かが起きた
結果
変わった
しか書いてないんですの。」
「間違いではないだろ?」
「あんたって…」
ピタッ、
向かい側から来た女子と向き合う。
「退けてくれないか?」
女子が言う。
「そっちも、退けてくれないか?」
幸大が言う。
「お前たちは3人で幅を取ってるだろ?」
女子が言う。
「ああ。
だが、お前が端を歩けば一人くらい通れるだろ?」
幸大が言う。
「可鈴、もしかして…」
「そうですの。
彼女が今朝すれ違った如月さんですの。」
「へぇ…
お前、如月翡翠か?」
「だったら何だ?」
「いや、噂通り、自分本意なKYだな。」
「KY?
何だそれは?」
「空気が読めないって意味らしい。
そのくらい、略さず言えば良いものをわざわざ省略してストレートに言わないようにしてるんだとさ。
くだらない。」
「その点に関しては同意だ。
お前みたいにストレートな方が楽で助かる。」
幸大がぼやく。
「理科の実験なんだから教室だと危ないでしょ?」
委員長が言う。
「理科なんぞいらん。」
「実験は楽しいですの。」
姫が言う。
「実験だけだ。
そのあとのレポートみたいなのはいらんだろ?」
「幸大、昔からレポート類は出さないわよね。」
「違う。
出しても返されるんだよ。」
「当然ですの。
考察のところには
何かが起きた
結果
変わった
しか書いてないんですの。」
「間違いではないだろ?」
「あんたって…」
ピタッ、
向かい側から来た女子と向き合う。
「退けてくれないか?」
女子が言う。
「そっちも、退けてくれないか?」
幸大が言う。
「お前たちは3人で幅を取ってるだろ?」
女子が言う。
「ああ。
だが、お前が端を歩けば一人くらい通れるだろ?」
幸大が言う。
「可鈴、もしかして…」
「そうですの。
彼女が今朝すれ違った如月さんですの。」
「へぇ…
お前、如月翡翠か?」
「だったら何だ?」
「いや、噂通り、自分本意なKYだな。」
「KY?
何だそれは?」
「空気が読めないって意味らしい。
そのくらい、略さず言えば良いものをわざわざ省略してストレートに言わないようにしてるんだとさ。
くだらない。」
「その点に関しては同意だ。
お前みたいにストレートな方が楽で助かる。」