魔法の戦士《bellator》
昼休み


屋上


「テナ、どうしたの、これ?」

委員長がテナの持っていたパンを指さす。

「さっき、男子生徒に買ってもらったのよ。」

「ダーリン!

これ、食べてください。」

奈々が弁当箱を差し出す。

「え?

良いのか?」

「もちろんです。

あ、それとも、お弁当より私を食べたり…」

奈々がもじもじする。

「何やってますの!?」

姫が言う。

「何って…」

「いや、言わなくて良いから!!」

奈々の言葉を幸大が遮る。

「私たちはテナが買ってきたパンを食べましょ?」

「はいですの…」



「そう言うことか。」

ガシャンッ、

屋上の扉が開き、如月がやって来た。


「…何か用か?」

幸大が言う。

「もちろん、お前にも用はある。

だが、先に…

お前…何だ?」


テナに向かって言う。


「聞き方が誰?ではなく何?って聞くんだもの…

予想はついてるのかしら?」


「ああ。

だが、私は初めて会うので確信はできない。」


「ふふふ。

予想通りよ?


私は悪魔。

名をテナ。」


「そうか。

私は、退魔師の如月翡翠だ。


退魔師とは言っても、主に妖怪や鬼だがな。」
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