魔法の戦士《bellator》
某所


「お待ちしてましたよ。

如月神社の?」

駅で翡翠の写真を持った男が話しかけた。

「はい。

如月翡翠です。」

「こちらの方々は?」

「こちらは、私と同じ退魔師の…」

「幸大です。

こいつらは色々あってついてきてしまって。」

「そうですか。

では、どうしましょうか?

お先に宿へ?

それとも、観光でも…」

「幸大、お前に任せる。」


翡翠が言う。

「先ずは、例の屋敷へ。」

「ですが、昼食はまだなのでは?」


男が言う。

「下見をさせてください。

どっちみち、夜に近い時に近づくのはこちらも危険ですし、

実際の作業は明日になりますから、最も安全な昼間の内に下見をしたいんで。」

「なるほど。

わかりました。」




用意されたワゴン車に乗り、屋敷へ向かった。


「ん!?」

翡翠が体を構える。


「止めてくれ。」

幸大が言う。

「はい。」

車が止まる。


幸大と翡翠は車を降りた。

「絶対にここより先には行かないでください。

バックしてからUターンしていつでも発進できる準備をしててください。」

幸大が言う。

「お前たちは荷物を見張っていろ。

いざとなったら私の鞄にしがみつけ。

結界とまではいかないが護符が入っている。」


幸大と翡翠は屋敷へと向かった。
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