魔法の戦士《bellator》
「さて、帰るか。」

幸大が携帯を取り出す。


「…。」

翡翠が幸大の携帯を見つめる。

「どうした?」

「携帯は便利なのか?」

「ああ。

まぁな。

緊急時の連絡とか、暇潰しにも使えるし…


そーいや、翡翠って携帯は?」

「持ってない。

友もいなかったからな。

両親も遠くに出かけることはなかったし、じいさんもいた。」

「へぇ。

ほらよ。」

幸大が携帯を翡翠に渡した。

「耳に当ててみろ。

解るか?」

「使ってる奴を見たことくらいはある。」


『もしもし、幸大?』

圭の声。

「いや、私だが…」

『何であんたが幸大の携帯を使ってるのよ…』

「成り行きだ。」

『まぁ、良いわ。

幸大に変わってくんない?』

「わかった。

幸大、圭が変われと…」


「俺はやることがあるから圭に迎えに来てくれっていってくれ。」

「わかった。


圭、幸大からの伝言だ。

迎えに来てくれ

だそうだ。」

『伝言…って。

幸大は?』

「何かやることが…」


「天使アウリエルの加護を受けし聖霊よ


地面に刻まれし土のペンタクルに力を与えたまえ」


幸大は地面に刻まれた魔方陣に手を置く

「その力をここに!!

ノーム《土神》」
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