BlackLove

「何の話「隆平から聞いた。龍哉の彼女のこと。」


隆平・・・・ごめん。
後から、やばいかも？

まぁ、隆平から話してきたんだからあたしには関係ないけど。



「俺・・・・まだその彼女のこと好きなんだ。」


「え？」


まだ好きなんだ。

でも、龍哉を裏切ったんだよ？

何も言わずに去ったんだよ？


なのに・・・

どうして？



「俺の彼女は、俺にはもったいないくらい可愛かった。笑った顔とか、たまに怒ると怖いところも。あんま言葉を口にすることはなかったけど、俺は彼女が愛おしくてたまらなかった。」


へぇ・・・

ロマンチックな恋。



「でも、いきなり出て行った。原因がまだ分からないんだ。だから・・・・俺は待ってるんだ。」



龍哉の真剣なまなざしは、なんだか目の前に出て行った彼女さんを見ているような目だった。


「・・・・がんばれ。帰ってくるよ、きっと。」


あたしは優しい気持ちになった。

心が癒されたような。