BlackLove

龍哉は、あたしと同じ組長だから気が合うだけで、

特別な感情なんてない。

それに、あいつだって・・・・・


「龍哉もいろいろあんだよ。」


「え?なになに?それって、凛みたいなトラウマが?」


「さぁな。」



龍哉も前向きにやってるわけだし、

奈美には言わないでおこう。



「龍哉くんみたいなのも悪くないんじゃない?」


「・・・・・あいつは、あたしなんか望んでねぇよ。」


あいつは


きっとまだ、


消えた彼女を探している。


諦めるのも、悪くないとか言ってたけど



大切な思い出を簡単に忘れられるわけない


っていうことは


あたしが一番知ってる。







< 158 / 362 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop