朽ちる少女
4日目は土曜日。
平日の激務で疲れ果てていた僕は、久し振りに惰眠を貪った。
安い賃貸アパート。
六畳一間ならば、まだマシだ。会社が契約して提供してきた部屋は四畳半だ。しかも、ワンルームでユニットバスという劣悪な環境だ。
ギリギリ横になれるスペースにきっちりとはまり、寝返りすら出来ない状態で天井を眺める。
まるで、世の中の縮図のようだ。
徐々に日が傾き、窓から射し込む日差しは消えた。
テレビ番組に面白いものなどない。コメディアンとは呼べないバカな芸能人が、どうでもいいクイズを解いている。
午後9時過ぎ、不意に愚かな妄想が脳裏を過った。
まさかとは思うが・・・
土曜日の今日も、歩道橋の上に少女は立っているのではなかろうか。
僕は瞬時に立ち上がり、上着を羽織って外に飛び出した。
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