* 王子と契約彼女 *
「あともう一人ー‥」
続けて先生はもう一人を誰にしようか目で追いかけはじめた。
「俺やりまーす!」
と、ここで挙手したのは‥
「おっ。薫やってくれるか!」
「はーい♪」
「(ェェエエエ‥?!)」
薫くんはニッコリとした笑みを浮かべながら手を挙げた。
そして、私を見て言う。
「よろしくね♪」
「は、はは‥‥‥‥」
私は苦笑いするしかなかった。
「ちょっと先生の手伝いをしてほしいだけだから、明日明後日の放課後、頼むな。」
「「はーい」」
私と薫くんは揃って返事をした。
「(先生の手伝いってことは、先生も一緒だよね‥?)」
二人きりなら何をされるか分からない。
先生がいてくれれば安心なんだけど‥。
「じゃ、授業はじめるぞー」
「ななちゃん、教科書見せてー♪」
「‥はい。」
私の心配をよそに、先生は授業開始した。