* 王子と契約彼女 *
「もぉ♪探したよぉ♪」
「ごめんごめん♪♪」
女の子と恭平さんはまるでカップルのようにデレデレしてる。
「あ、こいつ、俺の彼女♪愛美♪」
「へ‥?」
続けて愛美さんが話し出す。
「あ♪さっきはどうも♪お化け屋敷も私たちが行かせてもらっちゃって♪ね、恭平♪」
「ああ♪」
「恭平に抱き着いちゃってー///キャー///」
「キャー///」
愛美さんと恭平さんは完全にバカップルになっていた。
「お化け屋敷って‥優くんと行ったんじゃなく???」
「え?行かないよ?恭平とだよー///さっきは優くんにお礼してただけ♪」
「(なんだ‥)」
優くんと行ったんじゃないんだと分かった瞬間、重たい気持ちが一気に軽くなった。
「じゃ、俺ら行くね、バイバイ♪」
「バイバーイ♪」
恭平さんと愛美さんは私に手を振りながら行ってしまった。
一人になり、さっきの恭平さんの言葉が蘇る。
"付き合うフリとか言ったらしいけど、優は本気なんだぜ?"
「(本気‥‥‥‥)」
恭平さんの話が本当なら、優くんも私と同じ、私が受験した日から気になってて‥今までずっと両思いだったんだ‥
私は真実を確かめたくて、優くんに逢いたくて、学校へ走った。