* 王子と契約彼女 *
告白
―花火大会当日。
「あー‥緊張するうぅ‥‥」
花火大会とだけあって、すごい混み様の神社。
今日のために浴衣を着て、髪の毛のセットも例年以上に頑張った。
身だしなみは完璧、なハズ。
告白の練習だって何百回、何千回と練習した。
「大丈夫、大丈夫‥」
そんな言葉とは裏腹に、落ち着かない私。
「あ!!なな居た〜!」
「あ‥優くんっ」
優くんはいつもと変わらない格好だった。
「浴衣だ〜♪イメージ違うからわかんなかった〜」
「ごめんっ」
「謝ることないよ!似合ってるし、浴衣☆☆」
ふと見せた優くんの笑顔に、少し気持ちが安らいだ。
「ありがとう///」
「♪あ!金魚すくいやろ!!」
優くんは私の手をつかんで、金魚すくいのところまで歩きだす。
私はこの間もずっと緊張しっぱなしだった。