* 王子と契約彼女 *
「あの‥ね、私‥」
「優くんのことが、ずっと好
ドーン!
‥‥‥‥」
私が決死の覚悟で告白したというのに、タイミングよく花火の音がそれを遮った。
きっと聞こえなかっただろう、もう一回言わなきゃいけないのかな?なんて不安を抱えながら、優くんの顔を見る。
「‥‥‥‥‥」
優くんは表情をそのままで変わらず私を見ていた。
「(やっぱり聞こえてないかぁ‥‥‥‥)」
さっきの一言で力を使い果たした私。
一旦顔を伏せ、脱力感。
それでも今日言うと決めたんだから、もう一度言うしかない!、そう決意してもう一度優くんの顔を見ると‥
「‥♪」
優くんは万遍の笑みを私に向けていた。