坂道
暗くなった部屋で、勉強机に座ったケンジは、静かにノートを閉じた。



裕美は、確実に今、傍にいる。


でも、その恐怖をどうしてあげることも出来ない。



残酷なまでの現実に、ケンジは余りにも無力であった。
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