坂道
「いいじゃない、にぎやかな方がいいよ。」
そう言って裕美は花が開くような笑顔を浮かべると、右隣で後を振り返っているケンジの肩に頭を乗せた。
ケンジは驚いて、いい香りのするその頭を見つめた。
つきあいはじめてもうすぐ二年になるが、野球ばかりしていたせいで、二人にこんな時間はなかった。
それは、幸せな時間であった。
そう言って裕美は花が開くような笑顔を浮かべると、右隣で後を振り返っているケンジの肩に頭を乗せた。
ケンジは驚いて、いい香りのするその頭を見つめた。
つきあいはじめてもうすぐ二年になるが、野球ばかりしていたせいで、二人にこんな時間はなかった。
それは、幸せな時間であった。