坂道
「なあに、愛しの裕美がまだ来てないから、寂しいんだろうよ。」

尾上が軽口を叩く。


「ちゃかすなよ。」

「いやあ、そんなつもりはなかったんだけどな。」

尾上は土門に責められて笑って謝る。


そんな三人のやり取りに、傍にいた香澄と奈央は噴出しそうになって口を押さえた。
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