大好きだけじゃ、足りない
1章 出会い
−今日は、私、相沢真奈(あいざわまな)
が受けた中川高校の受験発表。
母「真奈、起きて!今日発表じゃない!
百合ちゃん待ってるわよ?」
真奈「…え、うそ!!もっと早く起こしてよ!!」
母「もう。携帯のアラーム設定してるのに起きないってどういう神経してるのかしら…」
真奈「分かった分かった!ちょ、朝ごはんいいや!行ってくる〜」
母「ほんとに真奈は〜。分かったら電話するのよ?!」
真奈「はあい!行ってきます!!」
母「行ってらっしゃい」
勢いよくドアを開ける。
こんな日に寝坊なんて…
真奈「百合ごめん!!」
百合「もう(笑)いいけど(笑)お母さんの声聞こえてたよ〜?(笑)」
真奈「うそ!!」
百合「まあいいけど、受かってるかなあ〜…」
真奈「絶対一緒の高校行きたい!!」
百合「私も!!でも真奈なら余裕だよ〜
問題は私っ」
真奈「なんでー?あたしより自己採点良かったじゃん!!塾でもみっちり勉強したし、大丈夫!!」
森山百合(もりやまゆり)私の小学校からの親友。
大好きな親友と高校まで一緒になったら
ほんとに幸せだなあ…
そうこうしているうちに着いた。
人がたくさんいて見えない。
真奈「あの、っちょっ…すいません!」
なんとか見に行けた。
周りには
嬉し泣きしている人。
悔し泣きしている人。
私はどっちになるんだろ…
百合「ねえ真奈!!受かった!!私受かったよ!!」
真奈「えー!!百合おめでとう!!
私は…っ」
真奈は息を呑んだ。
二人「え…っ」