最低男に恋をして。
4
大きな期待
「はぁ!?」
「ちょっと、
加奈子うるさい。」
あれから
ボーッとしながら帰ってきた。
昨日と違って
なんか喋った気がするんだけど…
まったく覚えてない。
で。
そのことを報告するために
加奈子に電話したらこのありさま。
「あの!勘違いしないでね!!
私は、抵抗したし…
あのやっぱ両想いになってからがいいと思って…
っあ、でもなれないかもしれないけど…」
「あんたらまだキスもしてなかったの!?」
「っへ?」
キスも…?
って、なによ?
「へぇ。意外ね。
あの悟先輩が…」
その後もブツブツ呟くユリ。
携帯だから全くわかんない。
「あんた、意外と良い線いってんじゃない?」
「っえ?良い線ってなに?」
「だから…
あの手が早くて、
誰でも女なら食っちゃって、
最低最悪で…」
「ちょ、言い過ぎだからね。」
「あ?そう。
まぁ、いいわ。
あのね、悟先輩が
手を出さないなんて
どう考えてもおかしいでしょ?」
「私に魅力が…」
「それはあるわよ。」
即答されてちょっと照れる。