最低男に恋をして。



「よぉ」

いつものように椅子に座ってる高嶺悟が恨めしい。


「どうも」

ヒドいよ。
向こうは気持ちわかってんのに
私は高嶺悟の態度ひとつで
ドキドキしたり悲しんだり。


「お前、夏休みずっとバイトしてんの?」

「え、あぁー。
まぁずっと。って程じゃ…」

こういう言葉だって、ズルい。

もしかしたら、夏休みどっかに誘ってもらえるんじゃないか
って、心の中で期待してるんだよ?


「ふ~ん」


なのに、こんな答え方。


はぁ。
本当に、嫌になる。




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