最低男に恋をして。
「あの…連絡先を教えて欲しいんだけど……」
真っ赤になる私をポカンと口を開く高嶺悟。
「…え、あぁ……」
困ったように首を掻く彼にッハっとする。
『待ってて』って
言われたのに、連絡先なんて…
「ごめん、やっぱいいや。」
「っえ?なんで…」
珍しく動揺したように
口元に手を当ててなんだかキョロキョロする彼に私も立ち上がった。
「帰ろ?」
「…あ」
ゆっくり、高嶺悟の前を歩き始めた。
やばい、なんか泣きそう…。
私だけ盛り上がってるのかもしれない。
第一、答えをくれる。
とは言ったけど、
それはどんな答えなのかはわかんないから…。
もしかしたら、
悲しい答えかもしれないのに。