最低男に恋をして。
「よしっ、じゃあ人数集めとでもいくか。」
「っえ?なんの?」
「祭、行くっしょ?」
呟くように言ってからどこかに電話をかけだしたユリ。
「っえ?あの…加奈子?」
しばらく呆然としてたけど、
やっと気づけた。
これは、加奈子の優しさだね。
落ち込んでる私を元気づけようとしてくれてんだね。
「ありがと。」
小さく言って、目を閉じた。
なんか、緊張がほどけて、急に眠くなっちゃった。
「あ、もしもし?」
加奈子の声を子守歌に、私は深い眠りへと落ちていった。