最低男に恋をして。
久しぶり
彼の姿を、見つけた。
新学期最初の朝会で、
高嶺悟の姿を。
ボーっと前を向く彼の姿に胸が痛くて。
実は昨日も連絡が有った。
昨日どころじゃない。
一昨日も、その前の日も。
たまに、嫌いだって言ってたメールまで有った。
でも、ひとつも見れてないし聞けてない。
その内容が怖くて。
告白の返事が、
良いものでも、悪いものでも。
たまらなく怖かった。
「っあ、茉莉子」
高嶺悟のすぐ横から
茶色い固まりが動いた。
唯くん、だ。