最低男に恋をして。
唯くんの声に、
私を見た高嶺悟。
怒ったような、
どこか寂しそうな顔をして
ゆっくりこっちに歩いてくる。
苦しい、苦しいよ。
嫌だよ。
あのお祭以来にみた高嶺悟は想像してたよりもずっと愛しい。
だからこそ、怖い。
失いそうで、怖い。
うんん、もともと私のものなんかじゃないんだ…。
スローモーションのように
周りがゆっくりに見える。
目の前の彼だけが、
彼だけがキラキラ輝いて。
会いたい。
って思ってたのに、
会えばこんなに怖い。